彼はファッションやカフェなどおしゃれなものを好み、雑誌から好きな写真を選んでその写真をモチーフに作品を制作する。本作品で描かれている夏らしいカクテルも、たまに行くカフェで飲むドリンクを描いているようにも見える。
線を辿るようにして鉛筆を走らせる彼の作品の特徴は「無数に折れ曲がる線」。なぜこのような線を描くのか本人に尋ねると「見えるようで見えないところまで自分の表現が浮かぶため」だと言う。
Kodai Hiwatashi
Profile
樋渡 幸大
1982年生まれ。沢山の筆、何度も繰り返し読まれた雑誌、机の上の道具はどれも整然と並んでいる。洋服の皺や髪の毛の乱れまで、筆に絵の具をたっぷりとつけて、写真を見ながら時間をかけて描く。何一つ見逃さず描くことが彼の喜びだ。日本の相撲界の勇士や美しい女性、オシャレな男性。彼は描いた作品のどれも手放し難いが、多くの人々の手元で愛されたくもあるという。2012年、横綱の絵は拡大され、路面マーキングやコンテナ壁面として博多港に現れた。