竹下玲奈 / RENA TAKESHITA



HARU



Interview about your
“Unframed Self”
PEOPLE
01
竹下 玲奈 / RENA TAKESHITA
Fashion Model @renatakeshita
数々のファッション誌にて活躍する日本を代表するモデル。 持ち前のファッションセンスで同年代の女性からの指示が高く、私服でメディアに出演する機会も多い。2012年に出産し、1児の母。自身の Instagramでは、日々のライフスタイルを投稿。

枠にとらわれない生き方をする上で、大切にしていることは?
良いことと悪いことを自分の目で見極めること。
人に流されず、自分の正義を貫くって、代償もありますが、それでも正しいと思う方向に進んできて良かったと思います。
その上で大事なのが、どこまで優しくいられるか。
偽善と優しさって紙一重で、優しさに見えることも、別の人から見たら偽善だと感じるかもしれないんです。前は「偽善って思われたら恥ずかしい」って気持ちが勝っていたけど、今は「そう思われたとしても、自分がやって気持ちいいことをしたい」って気持ちに変わりました。
人に流されず、自分の正義を貫くって、代償もありますが、それでも正しいと思う方向に進んできて良かったと思います。
その上で大事なのが、どこまで優しくいられるか。
偽善と優しさって紙一重で、優しさに見えることも、別の人から見たら偽善だと感じるかもしれないんです。前は「偽善って思われたら恥ずかしい」って気持ちが勝っていたけど、今は「そう思われたとしても、自分がやって気持ちいいことをしたい」って気持ちに変わりました。
「自分らしさ」を強く感じた体験や瞬間はありますか?
私らしさは、“ 誰かのために動くところ ”なんですけど、自分のために、ってなると力が出なくて。誰かを思いやる気持ちがないと仕事にも精が出ないんです。なので、一人の時間は本当にだらけてます。
人のために尽くすのが好きだからこそ、自分に気遣えない時間が積み重なっていっても苦には感じたりしないし、私にとってはそれも日々の鍛錬みたいなものなのかも。自分のああしたい、こうしたい、はそんなにないので、オフの日は着飾らずに下着でゴロゴロしてます(笑)。
人のために尽くすのが好きだからこそ、自分に気遣えない時間が積み重なっていっても苦には感じたりしないし、私にとってはそれも日々の鍛錬みたいなものなのかも。自分のああしたい、こうしたい、はそんなにないので、オフの日は着飾らずに下着でゴロゴロしてます(笑)。
ファッションは竹下さんにとってどんな”表現”の手段ですか?
唯一のコミュニケーションツールです。
これまでの人との出会いの多くはファッションを介してきました。だからこそ、自分の「好き」を取り入れて発信することは、私にとって嘘のない表現なんですよね。自分の「好き」を理解してくれる人に、SNSを通じて共有できるようになった今は、その人たちの今の気分も私がファッションで表現したいと思っています。
一方で仕事だと「今日はこういう女性になってほしい」と求められることもあるけれど、それもまた表現として楽しいです。
今回の作家・中尾涼さんのスカーフは、海外のヒップホップカルチャーを感じさせる壁画のようなグラフィックに惹かれました。大胆な色使いもそうですが、文字の太さが “あえて計算されず” に描かれているようで、その自由さがとてもかっこいいなと。今日はスカーフを主役に、頭に“海賊巻き”をしてコーディネートしてみました。
これまでの人との出会いの多くはファッションを介してきました。だからこそ、自分の「好き」を取り入れて発信することは、私にとって嘘のない表現なんですよね。自分の「好き」を理解してくれる人に、SNSを通じて共有できるようになった今は、その人たちの今の気分も私がファッションで表現したいと思っています。
一方で仕事だと「今日はこういう女性になってほしい」と求められることもあるけれど、それもまた表現として楽しいです。
今回の作家・中尾涼さんのスカーフは、海外のヒップホップカルチャーを感じさせる壁画のようなグラフィックに惹かれました。大胆な色使いもそうですが、文字の太さが “あえて計算されず” に描かれているようで、その自由さがとてもかっこいいなと。今日はスカーフを主役に、頭に“海賊巻き”をしてコーディネートしてみました。
PEOPLE
02
HARU
Stylist / DJ @hrkhrks
東京都出身。2019年よりスタイリスト猪塚慶太に師事。2025年に独立し、スタイリストとして活動。ストリートカルチャーに精通する一方、女性らしく品のある独自のスタイリングはファッションシーンで注目を集めている。2017年よりDJとしても活動。音楽、ファッションと様々なカルチャーに還元し、活動は多岐に渡る。

「固定概念」や「常識」からはみ出したことで、自分を肯定できた経験は?
もともとダンスをやっていて、ダンサーになるのが夢だったんです。でも母がすごく厳しくて、その道を応援してもらえず…。就職する道を選びましたが、自分自身の時間と体力、そして心の限界を決めずに自分の行けるところまで行ってみようと、思い切ってスタイリストのアシスタントになる道を選びました。
自分にとってかなり枠を飛び出す大きな決断だったんですが、そのおかげで、それまで自分が見ていた世界の小ささに気づくことができて、視野が一気に広がったんです。
そこで思ったのが、ルールなんてないし、やっちゃいけないことなんて本当はないんじゃないかなって。また、一緒に暮らしていた、父の影響もすごくあります。
優しく、時に厳しく、私の味方をしてくれる父と二人で暮らす道を選んだら、一気に未来が開けたというか、自分の人生を自分で動かしていく感覚を持てました。
自分にとってかなり枠を飛び出す大きな決断だったんですが、そのおかげで、それまで自分が見ていた世界の小ささに気づくことができて、視野が一気に広がったんです。
そこで思ったのが、ルールなんてないし、やっちゃいけないことなんて本当はないんじゃないかなって。また、一緒に暮らしていた、父の影響もすごくあります。
優しく、時に厳しく、私の味方をしてくれる父と二人で暮らす道を選んだら、一気に未来が開けたというか、自分の人生を自分で動かしていく感覚を持てました。
「自分らしさ」を強く感じた体験や瞬間はありますか?
素直さです。
気になることがあれば「それは違う」とハッキリ伝えたいし、取り繕った関係は絶対に嫌なんです。真剣になればなるほどパッションが出るし、率直な意見を言うタイプなので、それを受け止めてくれる人と関係を築いていきたい。だからこそ、ずっと正直な自分でいたいです。
この前の撮影でも、「言葉が強いと感じたけど、同時に、どれだけ真剣に向き合ってるかが伝わってきて温かい気持ちになった」と言ってもらえて。それが私らしさなんだなと思います。
気になることがあれば「それは違う」とハッキリ伝えたいし、取り繕った関係は絶対に嫌なんです。真剣になればなるほどパッションが出るし、率直な意見を言うタイプなので、それを受け止めてくれる人と関係を築いていきたい。だからこそ、ずっと正直な自分でいたいです。
この前の撮影でも、「言葉が強いと感じたけど、同時に、どれだけ真剣に向き合ってるかが伝わってきて温かい気持ちになった」と言ってもらえて。それが私らしさなんだなと思います。
あなたの感性やクリエイティビティの源になっているものは?
スタイリストの仕事をする上で、日常生活の中で出会うすべてのものからインスピレーションを得ています。
ふと見かける景色や道を歩いている人の服のカラーリングなど、常にインプットを意識して生きています。お散歩中にも色々なヒントがあって、そこから色々なアイデアをもらうことも多いです。
私の気分は世の中のファッションのムードと必ずしも一致せず、移り変わりも激しいんです。例えば、先月はタイトなシルエットのスポーティな服に惹かれていましたが、今はレースやフリルなどの服が気になっています。
今回の作家・栗原 汰希さんのスカーフも、色々な種類がある中から、カラーリングや今の自分のテンションに一番合うものをインスピレーションに従って選びました。白と黒を基調にした抽象的なデザインが素敵で、程よい肌見せができるトップス感覚で愛用したいです。
ふと見かける景色や道を歩いている人の服のカラーリングなど、常にインプットを意識して生きています。お散歩中にも色々なヒントがあって、そこから色々なアイデアをもらうことも多いです。
私の気分は世の中のファッションのムードと必ずしも一致せず、移り変わりも激しいんです。例えば、先月はタイトなシルエットのスポーティな服に惹かれていましたが、今はレースやフリルなどの服が気になっています。
今回の作家・栗原 汰希さんのスカーフも、色々な種類がある中から、カラーリングや今の自分のテンションに一番合うものをインスピレーションに従って選びました。白と黒を基調にした抽象的なデザインが素敵で、程よい肌見せができるトップス感覚で愛用したいです。
|Credit
Photography: Mai Kise
Hair & Make up : Narumi Tsukuba(Rena Takeshita)
Interview: Chiho Hashimoto
Direction : Aya Satake

シルクスカーフ「タイトル不明」
¥24,200(+tax)
中尾 涼 / Ryo Nakao (やまなみ工房|滋賀県)
1998年生まれ 滋賀県在住 2017年から『やまなみ工房』に在籍 元々は紙を切って大好きな扇風機のプロペラ作っては眺めることが好きだった彼だが、職員の書く字を真似たり、窓に指で文字をなぞられたりする様子から、英字新聞をお渡しすると画用紙に模写されたことが絵画に取り組まれるきっかけとなった。英字の他数字の作品も多く、描かれるときは、一切の迷いや躊躇は無く、あっという間に描き終えられ、勢いや力強さが英字や数字の書体にも表れている。文字は色を変えて筆やペン、時には指を用いて何度も上からなぞられることが多く、より作品に深みをもたらしている。最近は文字だけでなく、人物や自分の好きなものを絵にされる作品も生まれ、クールな作風と合わせて彼独特の感性が作品にも反映されている。

シルクスカーフ「タイトル不明」
¥24,200(+tax)
栗原 汰希 / Taiki Kurihara (やまなみ工房|滋賀県)
いつも無邪気なで愛くるしい表情、自身の気の向くまま、散歩をしたり、寝転んで日向ぼっこをしたり、好きな言葉をまるで歌のようにリズムをとって繰り返し口ずさんだり。ある日、画用紙を床に置いて、彼に絵の具を入れた容器を渡してみた。彼は無造作に画用紙の上に絵の具をこぼされた。もしかすると最初は何となくだったのかもしれない。次の日も、次の日も…。同じように繰り返す中で次第に絵の具をこぼす行為には彼の意思が宿るようになる。時に力強く、時に繊細に、形のない自由な表現が、まるで彼を表すかのように絵の具で画用紙を染めていく。