異彩のアートをまとって。
HERALBONY
Summer 2025
Blouse
Artist: SATO
クリスマスツリーショップ
10歳のサマーキャンプで水彩画と出会って以来、自宅で「1日1枚」絵を描くのが彼の日課 。具体的なモデルはなく、その日の心の中にあるイメージに応じてパレットから数色の組み合わせを選び、ジェリービーンズや雨粒を彷彿とさせる水々しいタッチで大判画用紙を埋め尽くしていく。 色相が濁らないよう、米国製の透明水彩絵の具を愛用している。完成した絵を見た人が「きれいねー」と伝えると、嬉しそうに「きれいねー」とオウム返しする。
余暇にはボストンのアートクラスで、さをり織り、ピアノ、ダンスを楽しんでいる。

Artist: 中川 ももこ
ももこ
1996年生まれ、滋賀県在住。2015年からやまなみ工房に在籍。
当初は自身の名前「ももこ」を何度も重ねて書いていた。その表現はまるで描く感触を楽しむかのように、名前ではなく円を描き重ねるようになった。にこやかに歌を口ずさみながら絵の具やボールペン、色鉛筆を使用し幾重にも円を重ね完成した色鮮やかな作品は、彼女の朗らかな表情を表しているかのようだ。

Artist: 山根 孝文
タイトル不明
1996年生まれ 滋賀県在住 2015年から『やまなみ工房』に在籍
もともと創作活動に消極的だった彼が、気負いなく作業感覚で取り組める方法のひとつとして、スタンプ押しの活動が始まった。巻いて棒状にしたダンボール紙や紙コップ、ゴム判子等、様々な素材の判子を用いて自分の好きな色を決めて、判子を一つ一つ確実に丁寧に押してゆく。取り組む中で徐々に創作に対する苦手意識から解放され、作品が完成するたびにやりがいや喜び、そして彼の中で創作に対する自信が深まった。
今では内向的な彼が自己表現の一つとして取り組める活動となる。

Artist: 伊賀 敢男留
海
2015年にアールブリュット立川に出展したことをきっかけに本格的に制作を始める。絵の具、パステル、色鉛筆と様々な画材を使い、自らの作品を素材にしたコラージュや立体作品も制作している。また音楽も大好きで20年以上チェロを習っている。自閉症で会話は苦手だが多くのことに興味を持ち人の輪に入ることにも躊躇はない。
2023年HERALBONYキービジュアルのモデルを務めた。

Artist: 杉本 かほる
タイトル不明
1979年生まれ、滋賀県在住。1998年から『やまなみ工房』に在籍
彼女がやまなみへ通所し、初めて行った作業は牛乳パックを使用した紙漉き作業だった。 その作業工程の中、彼女の役割は取り出した紙の繊維を手のひらで丸め細かな玉を作る作業であった。
20年以上たった現在では、その作業はなくなり彼女の活動も変化してきたが、今も彼女の中には仕事というと両手で繊維を丸める行為を表す。そして今、活動の幅が広がり、紙コップを用いて自分の好きな色を決め、判子を一つ一つ丁寧に押していく。紙コップの丸が様々な色で積み重なり、色鮮やかに仕上げていく。 彼女の中で陶土を丸めて玉を作る行為、判子を押す行為は仕事としての位置づけを成し、達成感とやりがいや意欲につながっているのであろう。

HERALBONY
異彩を、放て。
それは同時に、可能性だと思う。
私たちは、この世界を隔てる、
先入観や常識という名のボーダーを超える。
そして、さまざまな「異彩」を、
さまざまな形で社会に送り届け、
福祉を起点に新たな文化をつくりだしていく。
障害は、欠落ではなく、
絵筆になる


RESPECT FOR
ARTISTS

HERALBONYの商品の売上は、一部、報酬としてアーティストへ支払われます。お買いものが、ヘラルボニーを通じてアーティストや福祉施設へ届きます。

写真:田屋織物工房