あるがままを布に―さをり織りという思想
本プロジェクトは、作家・良子さんの手織りテキスタイルを日本ホームスパンが生地へと昇華し、ヘラルボニーがプロダクトとして届けるという試みです。
制作の軸となったのが「さをり織り」。織り手それぞれの感性を、そのまま布へと映し出す思想です。揺らぎも偶然も、均一でないことさえも必然として受け入れる。という感じです。「個の有り方を支持する基盤」として、個性という言葉より揺るぎない印象を与えられるような気がしました。
板垣さんはこう語ります。
「織り機の作業としてのシンプルさ、そしてどのようなものが生み出されても、全て正しい。こうなっていなければ失敗だというものが一切ない。 道から外れるというものは一切ないという思想観点。 この二つの組み合わせが、福祉の求めるもの、つまり多様な条件や特質を持った方が、何かを生み出すという表現としてマッチしているということだと思います」
評価や約束、逆算から自由であること。
それは、いまこの瞬間をそのまま重ねていく行為でもあります。

