古城 貴博

Takahiro Kojo

個人大分県
作業所から帰宅後の20分間が、毎日の制作の時間。コツコツと1ヶ月、時間をかけて埋められていった模様には、まるで生き物のように変化する線や形が踊る。細やかな筆致で画面が埋め尽くされていく描画技法で独自の新たな世界が生み出されていく。画用紙やキャンバスにジェッソで下塗りを施した後、ポスカのペン先を細かく動かしながら模様が描かれる。同じ模様は二度となく、その時々の感覚によって唯一無二の表現が現れる。言葉が少ない彼は、描くことで表現の翼を手にし、周囲との関係を深める術を見つけたという。そうして見つけてきた関係から巡って作風はさらに変化を迎えるのだろうか。可能性に満ちた指先からの対話が続けられていく。

「ぼくのこころもよう3」