強烈な「こだわり」が花開く。福井将宏が咲かせる価値と繋がり。「聴く美術館#16」

福祉実験カンパニー・ヘラルボニーの契約アーティストにフォーカスするポッドキャスト「HERALBONY TONE FROM MUSEUM〜聴く美術館〜」。

俳優・映像作家・文筆家として活躍する小川紗良さんと、ヘラルボニーの代表取締役社長の松田崇弥(たかや)・副代表の松田文登(ふみと)が聞き手となり、アートに耳を澄ませながら、作品の先に見えるひとりの”異彩作家”の人柄や、これまでの人生に触れていきます。

今回フォーカスするのは花々を鮮やかな色彩と独自のスタイルで描く福井将宏(まさひろ)さん。お母様の妙子さんと「アートスペースからふる」の伊奈真弓副理事長に登場いただき、お二人からみた福井さんの異彩について伺いました。

モチーフや図録を見て描くのが彼の制作スタイル。彼の目にうつった植物たちはみんなあたたかい。太筆で描き進める作品は、愛らしく、見る人を優しい世界へ連れて行きます。一方、マジックペンで大胆に表現される「福井フォント」が使われた作品は凛然とした雰囲気を纏い、見るひとの目を惑わせる。

#こだわりが生む異彩

崇弥:本日はですね、鳥取県の「アートスペースからふる」から、福井将宏さんという作家さんをご紹介します。

小川:ここに福井さんの作品があって、お花の絵なんですが。模写したような感じというよりは、すごくかわいらしい、福井さんなりのお花になってますよね。

崇弥:うん。私が見ている「ハイビスカス」という作品は、赤いトマトのようなものがぽんぽんぽんと大きく並んでいて、その中にアクリル絵の具のドローイングのような形で、黄色い線がぴゅんぴゅんと、おそらく花びらを指しているんですね。そして緑の茎があって、イラストを超えたような……あぁ、説明するのがむずかしいな!

Masahiro Fukui「ハイビスカス」

小川:ハイビスカスのエッセンスをここに詰めこんだような感じですよね。色みと力強さから、ハイビスカスを感じるような。

崇弥:まさに。文登さんはどうですか?

文登:円がすごい柔らかいというか、普通に円を描いてるわけじゃなくて、おそらく自分なりの円があるんだろうなっていうのを感じる作品ですよね。

小川:あと色の使い方が本当に綺麗ですね。配色とコントラストがパキッとしていて。

崇弥:そうですよね。

小川:「ひまわり」も青、黄色、緑っていう。

Masahiro Fukui「ひまわり」

文登:なんか見てて、すごく幸せな気持ちというか、豊かな気持ちになる作品ですよね。

小川:童話の1ページみたいな。

崇弥:たしかに。

文登:毎日見ていたくなる作品ですよね。それでも飽きないし、ずっと日常に飾っておきたくなる作品だと感じます。

小川:ということで、どのようにこの作品が生まれているのかお話を聞いていきたいと思います!今日は福井将宏さんのお母様の妙子さん、そして「アートスペースからふる」の伊奈真弓副理事長とリモートで繋がっています。よろしくお願いします。

妙子さん、伊奈さん:よろしくお願いします。

小川:今日は福井将宏さんはどうされてるんですか?

妙子さん:今日はいつも通り、デイサービスに行ってます?

小川:いつもそういうルーティンがおありなんですよね。

妙子さん:そうですね。いつもの予定を変えたりすると、ちょっと混乱が生じます。本人もそうなんですけれども、家族の方にも影響が出たりするので。

崇弥:たしかに。そのルーティンを崩すってかなりハードルが高いことだったりしますもんね。

妙子さん:高いですねぇ、とっても。

崇弥:聞いた話によると、大きな授賞式すらもルーティンを大切に出席されなかったそうで、そんなところも含めて素晴らしい異彩だなと思いました。うちの兄貴も、ルーティンで観ていた「ブラタモリ」って番組が終わるときにはね、もう数ヶ月前から母親が「ブラタモリ終わるからね」って延々に言い聞かせ続けたりなんかしましてね。

文登:してたしてた!

崇弥:そうしておかないと、パニックになっちゃったりするので。だからお気持ちはすごくわかります。いつかね、デイサービスに伺って直接ご本人にもお会いできたら嬉しいですね!

小川:ご本人もですし、支えていらっしゃるご家族の方々も、大切にされてるルーティンがあるんだなと思うのですが、具体的にはいつもどういうルーティーンなのですか?

崇弥:気になる。

妙子さん:だいたい1週間もしくは1ヶ月の日程が決まってまして、曜日によって通うもデイサービスも違います。「からふる」には、毎週金曜日に通っています。1ヶ月のスケジュールの中には散髪の日があったり、皮膚科に行く日というのがありまして。そういうのも事前に自分で把握していないと、とてもとても、動揺が激しいといいますか。そういう感じなので、もう1ヶ月の行事予定を本人がしっかり作っています。

文登:おぉ、自分で!

妙子さん:授賞式のような突然のイベントっていうのは、仮に1ヶ月前ぐらいから言っても、なかなか受け入れられることではないようで。とても、とても大変です(笑)。

崇弥:ふふ。でもいいですね。日程をご自分で決められるんですか?

妙子さん:そうですね。1週間の予定っていうのはもう小さいときからの積み重ねで決まってますので「何曜日はここ」っていうのが自分の中でもしっかりあります。

小川:なるほど。その予定っていうのは、何かカレンダーとかに見える形で書いたりしてるんですか?

妙子さん:書いてますねぇ。1ヶ月のカレンダーを冷蔵庫に貼り付けて、それに磁石の付いた予定を貼れるようなボードを作っていたんですが、最近はそれに自分で書き込みたいようで、日曜日になるとコンビニに行くから「僕はコンビニに行くぞ!」っていう感じで「コンビニ」っていう文字が増えたりしてますね。

崇弥:そうなんですよ。視覚支援というんですが、うちの兄貴も視覚上の文字で書いてあることに安心を覚えるんですね。兄貴もグループホームに行っているんですけど、そこに「思い切り閉めない!」ってドアにシールが貼ってあるんですよ。なんですけど、そこに明らかに強くドアを閉めた痕があって!

文登:あっはは!

崇弥:だから、いたるところにシールが貼ってあるっていうのはよく見る光景ですよね。

小川:でもそういうルーティンって、たとえば、風邪をひいたとか、台風が来たとかでズレるじゃないですか。そういうときはどうされているんですか?

妙子さん:先日の大雨はちょうどデイサービスに行く日だったんですけど、うちの家の前が浸水しちゃってお迎えの車が来られなかったんですよね。そんなときでも親は何としてでもデイサービスに連れて行かないと、本人がすごく混乱するんです。デイサービスの方も事情をよくわかってくださっているので、連れていけば見てくださったりもするので。なので突然の台風、大雨、雪などは親が活躍する日になりますね。

崇弥:おぉ〜。

#ハイビスカス攻防戦

小川:そんな福井さんなんですけれども、いつごろから絵を描いていらっしゃるんですか?

妙子さん:絵に関しては記憶があまりないんですけれども、本当に小さいころは、画用紙にもうクレヨンの色を使う順番が決まっていました。ぐじゅぐじゅっと塗ったところに、最後に黒を重ねて塗ってしまうものですから、画用紙の中に黒いものがあるようにしか見えないんです。そんな感じで工作なんかにもほとんど興味がないし、積み木のような重ねていく作業ができなくて、ドミノ倒しのように平行に並べていくということしかできませんでした。

小川:そうだったんですか。今では本当にたくさん描かれていますけど、どういうふうに変化していったんですか。

妙子さん:そもそも多動がすごくて、水があるところや高いところが好きって感じだったんですが、小学校あたりになるとある程度落ち着きもちょっと出てきましたね。そこで家でも多少の工作らしきものをしてみようと、うまく描けなくてもとりあえず筆を持って描いてみようか、なんてところから始まっていると思います。ただ、なかなか形にはなってなかったんじゃないかなぁ。

崇弥:なるほど。それこそ伊奈さんの「からふる」へ入るというのも、きっかけのひとつになっていたんじゃないですか?

文登:それも出会いだよね。

妙子さん:そうですね。とにかく意思疎通がなかなか難しい子だったので、自分から何かすすんで表現してほしいという気持ちがありました。その手段として、あいうえお順の表を使ってみたり、ホワイトボードを使ってみたり、ありとあらゆるジェスチャーだったりとか、何とか意思疎通しようと模索していたのが始まりではあるんです。

崇弥:伊奈さんから見て「からふる」での将宏さんってどんな感じですか?

伊奈さん:お母さんもおっしゃったように、自分の伝えたいことを言葉で表現することが難しい部分があってか、一生懸命言葉を発してくださるんですけど、それを受け取るために文字にもしてもらっています。私もまだその当時は参加はしてなかったんですが「からふる」がまだ就労支援事業所ではなく、理事長の妹尾恵依子がアートの教室としてお子さんたちに教えていたころから、福井くんはそこに参加されていたんですよね。たしか、模写から始められたと理事長から聞いています。

小川:カラフルは普通の教室だったところから、今の施設の形になったんですね。

伊奈さん:そうですね。障害のある子もない子も通えるアートの教室として妹尾が1人で始めた教室だったのですが、だんだんと生徒さんが増えてきて、多いときは40人くらいとか。展覧会も開くたびに好評で「この絵はどういう人が描いたのか」「買いたい」と反響もどんどん広がっていったと聞いています。

小川:伊奈さんが福井さんの姿を見ていて、絵柄や作風はどういうふうに変化していかれましたか?

伊奈さん:福井くんは花を特に好んで描かれる方なので、いつも私たちはその花を絶やさないようにといいますか、いろんな種類を準備して万全の体制でお迎えしています!

崇弥::え、じゃあ実際にお花を見ながら描いてるんですか?

伊奈さん:そうですね。生花のときもありますし、造花のときもあるんですけど。ただ、もう1年以上もハイビスカス以外の花が選ばれないという期間が続いています。本当にたくさん、ハイビスカスの絵を描かれています。

崇弥:ハイビスカス強いなぁ!

文登:ドラフト1位なんだ。

伊奈さん:これまでいろんな花をたくさん描いておられる人なのに、なぜ急にこんなにもハイビスカスに強烈に惹かれているのかわからなくって。

文登:鳥取でよくハイビスカスが咲いてるとか、近くに咲いてるとか……?

伊奈さん:それが、なにか思い出があるといった話も聞いていないんです。ただ単にハイビスカスの花を特に気に入っているみたいです。私たちもハイビスカスをちょっと奥の方に引っ込めてみたりなんかして、ひまわりだとかコスモスだとか、いろんな花を前面に押し出してですね。「今日はこれを描いてみませんか?」って提案するんですけど、NOだと(笑)。「ハイビスカスがいい」って言われるのでしぶしぶ奥から出すなんていうのが1年くらい続いていまして、もう50枚くらいのハイビスカスの作品が生まれています。

崇弥:いいですねぇ。

伊奈さん:思い返すとコロナ禍というのもあって彼の生活にも制限が多い時期だったなと思うんです。マスクをするのもしんどいですし。制限がある中で、落ち着いた変わらない毎日を送りたいという気持ちが、もしかしてそんなところにも表れていたのかなと思ったりしましたね。最近はまた別の花も描いてくださるようになっているので。

小川:たしかに世の中の空気感が表れてるのかもしれないですね。

崇弥:そうかもしれないね。

#人との繋がりで世界は花開く

小川:そんなハイビスカスの絵柄がヘラルボニーのグッズにもなっているんですよね?

崇弥:そうなんです! いま人気のエコバッグになっていて。

文登:私も持っています。

小川:お母様はエコバッグをご覧になったときの心境はいかがでしたか?ハイビスカスの作品自体は日頃から見られてたと思うんですけど、こうしてグッズ化されたものを見たとき。っていうのはどういうお気持ちだったのかなと。

妙子さん:やっぱり「かわいい〜!」の一言でした。(力強く)間違いなかった! 

崇弥:あっはは! いいですねぇ!将宏さんご本人は実際どんな反応だったんでしょうか?

妙子さん:実は、本人は絵のことや商品について他のデイサービスで「話聞いたよ! よかったねぇ」と話にあがるのは嫌みたいで。家でも絵のことや「からふる」の話を嫌がるんです。

崇弥:「からふる」だけで完結したいんだ!

文登:魔法の空間なんですねぇ。

小川:作品を発表したら見た人に預けるタイプの作家さんですね。

伊奈さん:「からふる」ではエコバックを持った記念写真を撮らせてくださいって(将宏さん)お願いしてみたんです。そしたらちゃんと持ってカメラの方を見てですね、撮影に応じてくださって。それが本当に嬉しかったんですよね。

妙子さん:ですねぇ。 びっくりしました!

崇弥:ぜひ今度お写真見せてください! なかなか撮らせてもらえない貴重な写真ですもんね。

伊奈さん:そうですね。あとは、自分の描いた作品を周りの人が認めてくれることに彼は何か喜びを感じてくれているのかなと、最近思います。商品ができて見せてあげたときも、周りの人が喜んでくれていると受け取ってくれているんだなと感じますね。

崇弥:うんうん。

伊奈さん:なので、前は自分が描いた作品が何か賞に選ばれても「何それ?」って感じだったんです。だけど最近は彼が描くものを読み取ろうとする人が周りにいて、描いたものを周りの人に「いいね」「素敵だね」って言われると、ちょっと誇らしげな顔をされたりもしています。それは文字についても言えますね。彼の書く文字って、ちょっと独特な形をしているんです。

小川:へぇ。

伊奈さん:うまくお話が聞き取れないとき、私たちはよく「字に書いて」って伝えるんです。その時、彼は一生懸命伝えようとしながら、字を受け取ろうとする人が周りにいてくれるというのを感じてくれてる気がします。それによって、どんどん自分から表現もしてくれるようになってきてくれているんじゃないかなと。彼が言っていることがわからないからと彼を孤独にするのではなくて、周りの人が関わって理解しようとすることで、彼はどんどん絵や文字を通していろんな人と繋がっていくんだなと感じる今日このごろですね。

小川:あぁ、素敵だなぁ。伝えようっていう気持ちも、それを感じようという気持ちも、どっちもあるからこそ、コミュニケーションができるんですね。ちなみにそれだけ「からふる」が絵を描く場所になっているということですが、おうちで絵を描くことはあるんですか?

妙子さん:全然ないんですよね。 家では本当に文字ばかりで。発音が聞き取れないことがあるので、わからなかったら書いてと言っています。文字は穏やかに生活するための手段ですね。

小川:なるほど。家での暮らしの中での決まり事はあるんですか?

妙子さん:たとえば朝の新聞は、自分が一番に取って気になった部分を切り取っていますね。

崇弥:どんなところを切り抜くことが多いんですか? 気になるなぁ。

妙子さん:なんかねぇ、不思議なものが切り取ってあったりするんですよ。「ナントカ追放運動」とか「力」って一文字とか。

小川:えぇ〜!

崇弥:あはは!

妙子さん:他にも広告が多い面が多いですかねぇ。で、とにかく「家族には新聞を見させないぞ!」っていう感じですよ(笑)。

文登:新聞は自分のものだと。

妙子さん:そうですね。それが1日の始まりです。必ず自分の新聞を自分のものにする。

崇弥:文字もすごくお好きだってことですよね、きっと。

妙子さん:文字がないと発音が聞き取れないので、文字にしてもらいますね。しかも、その文字がどんどん変わっていってますので。最近はもう、暴れる暴れる(笑)。

崇弥:暴れる!?

文登:力とか、暴れるとか!

妙子さん:以前の文字がこんな感じです。(妙子さん、文字の書かれた紙を見せる)シンプルな文字で「中電ふれあいホール」で書いてあるんですけれども、それがその半年後ぐらいになると、ちょっとこんなふうに。(同じく「中電ふれあいホール」と書かれた別の紙を取り出す)

崇弥:たしかに暴れ出してますね。

妙子さん:これが一番最近のやつ。(さらに別の紙を取り出す)

小川:おぉ〜!

文登:どんどん「中電ふれあいホール」が暴れてる!

妙子さん:ライブ感がすごいといいますか……。

小川:同じ文字を何回も書いたりするんですね。

妙子さん:好きな文字がやっぱりありますね。行きたい場所とか。最近ちょっと変わったのがこれなんですけども。(さらに別の紙を見せる)

崇弥:何か赤い羅列の……。

小川:「何とかの日」って書いてありますか?

妙子さん:当たりです! 「海の日」って書いてあるんですよ。

小川:素敵!

崇弥:素敵だね。クイズみたい!

妙子さん:これはやっぱりあのスケジュールに繋がってくるんですけど「海の日 おやすみ」って書いてあって。「海の日はお休みだよ! お母さん海の日はお休みだよ!」と、連呼していたんですね。

崇弥:いいですねぇ。

妙子さん:文字は自分の気持ちを伝える手段ですね。

小川:松田兄弟のお兄さん、翔太さんも広告とかロゴとかお好きですよね?

崇弥:好きですねぇ。「この番組はスポンサーの提供でお送りします」の“提供”の場所が大好きで。(妙子さんに向かって)わかりますか?

妙子さん:大好きですね!

崇弥:一緒ですね。なんか、親友になれそうです。私の兄と将宏さん。

文登:たしかに。やっぱり番組ロゴが好きだから、いろんな大企業ロゴがね、ばあっと自由帳並んでて。

小川: その中に出てきたのが「ヘラルボニー」って言葉なんですよね?

崇弥:そうなんです。「ヘラルボニーヘラルボニー」ってふたつ並んで出てきて。

小川:ところで、ヘラルボニーと福井さんの出会いというのは?

文登:「からふる」さんが主催する講演会でお話させていただく機会をいただいて、本当は鳥取に行く予定だったんですが、コロナのど真ん中でオンラインで開催したのが最初のきっかけだったと思います。

伊奈さん:そうですね。「からふる」では毎年「福祉×アートweeks」という商店街一帯にアート作品を飾るというイベントがありまして、その一貫で開催していたフォーラムでご講演をお願いしました。

小川:そんな出会いからヘラルボニーのアーティストとして所属されて今に至るわけですが、今度展覧会もあるんですよね?(※現在は終了)

崇弥:そうなんです! 岩手県盛岡市のヘラルボニーギャラリーで、7月22日から9月10日まで福井将宏さんの展示を開催します。全国各地の皆様ぜひ、福井さんの異彩をぜひ間近で見ていただけたら嬉しいです。展示数も20作ほどになりそうです。

小川:もう花畑ですねぇ。

崇弥:ハイビスカス畑ですね。

文登:展覧会の名前もそれがいいかもしれない。

崇弥:たしかに。福井さんの字で「ハイビスカス」って書いてもらえたりしないかなぁ。いや、やっぱりご本人が書きたいものを書いてもらうのがいいですね!

小川:今日お話聞いてたら、福井さんの文字も本当に魅力的でしたもんね。ちなみにエコバッグ以外のグッズとしては何がありますか?

崇弥:ハンカチと、ディズニーさんとのコラボした靴下ですね。これもすごくかわいいです。あとポストカードですね。

小川:ありがとうございます。これからのヘラルボニーの展開も楽しみにしています。ということで、今日は本当に福井さんのルーティーンや、作品をどのように描いているのかお話をうかがうことができて楽しかったです!

崇弥:いつか将宏さんとも直接お会いできたら嬉しいですね。

妙子さん:ありがとうございます。本当は本人が来られたらいいんですけど、作品を通して社会に参加していくことができれば、それが親として一番願ってる部分なので、どうぞ今後ともよろしくお願いいたします。

文登:こちらこそよろしくお願いします。作品に救われてる方たちもたくさんいらっしゃると思いますので、一緒に福井さんの想いを届けていけたらいいなと思います。私も盛岡のヘラルボニーのギャラリーを案内することも多いので、非常に勉強になりました!

 Masahiro Fukui  福井将宏

モチーフや図録を見て描くのが彼の制作スタイル。彼の目にうつった植物たちはみんなあたたかい。太筆で描き進める作品は、愛らしく、見る人を優しい世界へ連れて行きます。一方、マジックペンで大胆に表現される「福井フォント」が使われた作品は凛然とした雰囲気を纏い、見るひとの目を惑わせる。

 『HERALBONY TONE FROM MUSEUM〜聴く美術館〜』は無料で配信中

「アートから想像する異彩作家のヒストリー」をコンセプトに、アートに耳を澄ませながら、作品の先に見えるひとりの”異彩作家”の人柄やこれまでの人生に触れる番組です。
役者・映像作家・文筆家として活躍する小川紗良さんと、ヘラルボニーの代表取締役社長の松田崇弥の2名がMCを担当。毎回、ひとりのヘラルボニー契約作家にフィーチャーし、知的障害のある作家とそのご家族や福祉施設の担当者をゲストにお迎えしています。
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