Table of Contents
FY25の目標
事業部戦略変更に伴う
期中の目標見直し
FY25の再設定目標
目標に対する定量的な結果
今期の定性的な振り返り
今期の象徴的な取り組み
責任あるものづくり 実践レポート vol.1
Responsible Production
Report vol.1
Table of Contents
HERALBONY(ヘラルボニー)の
責任あるものづくり宣言は、
2024年6月ロゴ変更に伴うリブランディングタイミングに合わせて発表しました。
ヘラルボニーは今後10年、20年と
成長していく過程で、
自社製品のものづくりにおいてネガティブな環境を生み出す加担をしない。
そんな想いから生まれた宣言です。
ヘラルボニーにおいてプロダクトは、
単なるファッションアイテムではなく、
社会に思想・メッセージを届ける存在です。
そのものづくりの過程で、メーカーや自然環境に負担を押し付けるようなことはしたくない。
知らぬ間に誰かの足を踏むような選択を
出来る限りしない。
そんな想いがあります。
この1年は、宣言に掲げた方針や目標を
現場で挑戦するためのスタートの年となりました。
本レポートでは、その1年間の歩みを振り返り、
私たちが掲げた「責任あるものづくり」の方針に対して、
どのようにアクションし、
何を学んだのかをご報告します。
FY25の目標
長く寄り添えるクオリティで
製品を提供
過度な偏りのない
関係構築で
適量生産へ
生産過程のうち1つ以上工場見学した商品が全体の60%以上
最終製造80%、加工50%、原料30%のトレーサビリティを担保することを目指す
自然環境に負荷の低い素材の
使用割合を50%以上へ
事業部戦略変更に伴う
期中の
目標見直し
ブランドの広がりとともに、商品企画や開発のスピードも自然と高まりました。少人数で生産基盤やサイクルがまだ確立されていない状況で、素材選びやサプライチェーン構築にかけられる時間は、これまでより短くなってきました。こうした事業の成長拡大の中で、期初に掲げた「責任あるものづくり」の目標と現実とのあいだに、少しずつギャップが生まれました。
FY25の
再設定目標
- 1. 全プロダクトのメイン素材のうち、20%が自社選定基準リストに該当
- 2. 全プロダクトの製造先のうち、FY25に下期3件訪問(2ヶ月に1件訪問)
- 3. 全プロダクトの製造工程のうち、最終工程を50%、加工30%、生地20%のトレーサビリティを担保する
生地の把握とは、原料から素材にする織り等の工程を実施した工場を把握していると定義
チームで定期的に振り返る枠組みを構築しました。合わせてメイン素材選定の方針を決めました。
第1優先
第2優先
目標に対する
定量的な結果
全プロダクトのメイン素材のうち、20%が自社選定基準リストにマッチ

16.18% / 100%(全68アイテム)
一方で、メーカーとの関係性も深化し、自社企画に応じた認証取得予定の生地のご紹介や、生地製造先の情報共有いただける機会も増えています。
今後は、企画・生産のリードタイムを十分に確保し、素材選定や生地生産の時間を拡充することで、選択肢を増やせる体制を整えていきます。
また、定番製品については、選定基準をクリアした生地へアップデートするフローの展開も予定しています。
全プロダクトの製造先のうち、下期3件訪問(2ヶ月に1回訪問)

製造現場を直接拝見し、自社製品を作ってくださっている方々の様子を知ることは、商品に対する想いをより一層深めるとともに、お客さまへお届けする際の自信にもつながりました。
また、工場との信頼関係の築くことで、商品のクオリティ向上にも寄与しています。
来期は、期初から定期的な訪問スケジュールを立てて実施し、継続的な再訪問を通じて、製造現場との対話を深めながら、丁寧な関係を育んでいきたいと考えています。
全プロダクトの製造工程のうち、最終製造を50%、加工30%、生地20%のトレーサビリティを担保する

20.59% /100%(全68アイテム)
一方で、アートをプリントで表現する際の“土台”となる生地については、オリジナルでの製造が費用・時間の観点から難しく、メーカーのストック生地を使用することが多いため、その背景まで把握するのは容易ではありません。
今後は、メーカーと引き続き協力関係を深め、背景情報の可視化に向けて丁寧なコミュニケーションを重ねていきます。現在、1アイテムあたりの製造ロットが小さいためオリジナルの生地をアイテム単位で製造することは難しい状況です。しかし、生地の製造先生地の製造先とも関係性を築きながら、使用する素材の背景がより担保できる体制と環境づくりを進めていく方針です。

63.24% /100%(全68アイテム)

94.12% /100%(全68アイテム)
今後、ブランドが5倍、10倍と急速に成長していくことを見据え、キャパシティとクオリティの双方が見合う最終製造先を、引き続き構築していく予定です。
今期の定性的な
振り返り

製造背景を把握するなど、サプライチェーンに条件を設けることは、時間も、コストも、エネルギーもかかります。そのコストが製品価格に反映されたとき、理由をご理解いただいていたとしても、「高い」と感じられる場面があることも、私たちは十分に認識しています。短期間で10倍、100倍の成長を目指すブランドにとって、価格が売上に与える影響は小さくありません。それでも、成長した先で堂々と社会の人権意識を一歩前進できたと言えるよう、多くの方にご協力いただく自社製品において実践できる範囲を継続的に模索し、ものをつくる責任を果たしていくことに挑戦していきます。
今期の象徴的な
取り組み

