相川茉穂 / MAHO AIKAWA



亘つぐみ / TSUGUMI WATARI



マバヌア / MABANUA



Interview about your
“Unframed Self”
PEOPLE
03
相川 茉穂 / Maho Aikawa
Model / PR @mahoaikawa3
アイドルグループ・アンジュルムの活動を経て美術大学へ進学し、写真を専攻。2020年10月、モデル活動を中心とした芸能活動を再開。現在はフリーランスのモデルとして活動しながら、アパレルブランド等のPR業務も担当している。

大事な“選択”を決める時の基準はなんですか?
うちは美術家系だったので、昔は自分もアートに関わる仕事に進むんだろうなって思ってたんです。でも結局、私がワクワクしたのはファッションでした。
大学で写真学科を選んだのも、“撮りたい”という創作的な気持ちより“作品を読み解きたい”って気持ちの方が強くて。だから基本的に直感で「好き!」って思ったものをまず選んで、その後に深掘りしていくのが好きなんです。今までの仕事も全部そうやって決めてきていて、自分がときめくかどうかっていう直感をすごく大事にしてます。
今回選んだ作家・佐藤皓平さんの「おばけ」という作品のスカーフも直感で選ばさせていただきました。折り方によって見え方が変わるし、どんな使い方でも素敵なので気に入っています。
大学で写真学科を選んだのも、“撮りたい”という創作的な気持ちより“作品を読み解きたい”って気持ちの方が強くて。だから基本的に直感で「好き!」って思ったものをまず選んで、その後に深掘りしていくのが好きなんです。今までの仕事も全部そうやって決めてきていて、自分がときめくかどうかっていう直感をすごく大事にしてます。
今回選んだ作家・佐藤皓平さんの「おばけ」という作品のスカーフも直感で選ばさせていただきました。折り方によって見え方が変わるし、どんな使い方でも素敵なので気に入っています。
ファッションを好きになったきっかけはなんですか?
私のおじいちゃんは毎日アトリエにこもって油絵を描いていて、いつも絵の具まみれだったんです。でも決まって首にはシルクのスカーフを巻いていて。その姿がすごく好きで、私も小さい頃から真似して首に巻いたり、バッグに結んだりしていました。
今でもスカーフは私のスタイリングに欠かせないアイテムです。だから思い返すと、「ファッションを楽しい」って思った最初のきっかけは、そのおじいちゃんの姿だったんだろうなって思いますね。
今でもスカーフは私のスタイリングに欠かせないアイテムです。だから思い返すと、「ファッションを楽しい」って思った最初のきっかけは、そのおじいちゃんの姿だったんだろうなって思いますね。
「自分らしさ」をどう捉えていますか?
私、本当に気が弱くてネガティブな部分があるんです。毎日帰ってから、「今日はあんなこと言っちゃったな」とか、自分でその日の反省会をしちゃうくらい気にしいで...。私のことを理解してくれてる友達からは、「でも、まわりを気遣いすぎるところが、まほらしいね」って肯定してくれます。
あと、私はすぐに人に情が湧いちゃうんですよね。たった一回しか会ったことがなくてもその人のことを絶対に覚えているし、勝手に相手の幸せを願ったりしていて。でも、そういった人との繋がりを大切にする部分や、弱い部分も含めて、自分で自分を「好きだな」って思っています。
あと、私はすぐに人に情が湧いちゃうんですよね。たった一回しか会ったことがなくてもその人のことを絶対に覚えているし、勝手に相手の幸せを願ったりしていて。でも、そういった人との繋がりを大切にする部分や、弱い部分も含めて、自分で自分を「好きだな」って思っています。
PEOPLE
04
亘つぐみ / TSUGUMI WATARI
Stylist @tsugumiw
東京生まれ。シンプルで女性らしく、エレガントでセクシーなスタイリングに定評あり。数々の雑誌、写真集、広告やCM、映画・ドラマ、ビジュアル制作、ディレクション、ファッションショー、ブランドプロデュースなどその活動分野は多岐にわたる。著書「女らしさはけせない」では女性らしく輝き続ける方法を伝授。自身がディレクターを務めるボディウェアブランド「TW(トゥ)」は、個性を活かせるシンプルながら洗練されたデザイン。さらに、今春、大人のためのトラディショナルベースの新しいデイリーウェアブランド「TOKYO WEEKLY JOURNAL」もデビュー。女性を解放させるデザインを発信し続けている。

クリエイティビティの源はどこから得ていますか?
今、韓国がとても好きでよく行くんです。SNSも大事な情報源ですが、実際に現地で外に出向いて、色々なお店を見て回るのが本当に刺激になっていて。韓国ってショップの空間作りにもすごく力を入れていて、ひとつひとつオリジナリティがしっかりとあるんですよね。
それを見て私もスタイリングや創作の妄想を膨らませたりしています。あとはむかしのドラマや映画を観ている時。現代的なファッションじゃなくても、かわいいなって思うものを今風に取り入れることもよくあります。
それを見て私もスタイリングや創作の妄想を膨らませたりしています。あとはむかしのドラマや映画を観ている時。現代的なファッションじゃなくても、かわいいなって思うものを今風に取り入れることもよくあります。
「自分の感性」に目覚めたタイミングはいつですか?
最初は小学校4年生の時かな。当時、従兄弟が文化服装学院に通っていたので「こういう服作って!」ってお願いしたんです。親に履かされていたプリーツのミニスカートが嫌で、グレーのタイトな巻きスカートを作ってもらいました。それがすごく嬉しくて毎日のように着ていたのを覚えています。
その次は中学生の時。同級生の男の子がいて、その子は高校生のお姉さんの影響でとてもオシャレでした。その子からもらったセーターがすごく素敵で。そこからトラッドな服に目覚めました。そうやって、要所要所で周りの方に影響を受けて、着る服も変わってきて、色々な自分らしいファッションスタイルを培ってきたと思います。
今回の作家・中川ももこさんの「タイトル不明」というスカーフはブラウンのグラデーションが素敵だったので、この1枚を選びました。スタイリングも色を混ぜるというよりは、シックにブラウンワントーンが今の気分です。
その次は中学生の時。同級生の男の子がいて、その子は高校生のお姉さんの影響でとてもオシャレでした。その子からもらったセーターがすごく素敵で。そこからトラッドな服に目覚めました。そうやって、要所要所で周りの方に影響を受けて、着る服も変わってきて、色々な自分らしいファッションスタイルを培ってきたと思います。
今回の作家・中川ももこさんの「タイトル不明」というスカーフはブラウンのグラデーションが素敵だったので、この1枚を選びました。スタイリングも色を混ぜるというよりは、シックにブラウンワントーンが今の気分です。
枠にとらわれない生き方をする上で、大切にしている価値観は?
私は人と違う道を選んだとしても、そのおかげで今の自分があるからいいじゃんって思える。
ちょっとでもその時の選択肢を否定してしまうと、すごく失敗した気分になったり、ネガティブな気持ちになってしまうので、常に自分の選択肢を肯定的に捉えるようにしています。
例えば、まだ仕事を始めたばかりの会社員の頃、勤務中は制服ですが、通勤時の服装についてまで上司に怒られたことがありました。でも、自分の意見を曲げませんでした。だって、仕事へ行くだけだったとしても自由にオシャレを楽しむことで、仕事に対する同僚女性のモチベーションも上がったし、結果的には良かったんじゃないかな、って今でも勝手に思ってます(笑)。
今もその時の自分の意思を大切にする気持ちや、ファッションに対するモチベーションは忘れていません。
ちょっとでもその時の選択肢を否定してしまうと、すごく失敗した気分になったり、ネガティブな気持ちになってしまうので、常に自分の選択肢を肯定的に捉えるようにしています。
例えば、まだ仕事を始めたばかりの会社員の頃、勤務中は制服ですが、通勤時の服装についてまで上司に怒られたことがありました。でも、自分の意見を曲げませんでした。だって、仕事へ行くだけだったとしても自由にオシャレを楽しむことで、仕事に対する同僚女性のモチベーションも上がったし、結果的には良かったんじゃないかな、って今でも勝手に思ってます(笑)。
今もその時の自分の意思を大切にする気持ちや、ファッションに対するモチベーションは忘れていません。
PEOPLE
05
マバヌア / MABANUA
Musician @mabanuainsta
ドラマー、プロデューサー、ビートメーカー、シンガーという他に類を見ないスタイルのマルチクリエイター。全ての楽器を自ら演奏し、それらの音をドラマーならではのビートセンスでサンプリング、 Hip-hopのフィルターを通しながらもジャンルに捉われない音創りで音楽好きを虜にする。ソロ活動以外では、関口シンゴ、Shingo Suzukiと共に、バンド “Ovall(オーバル)” としても活動。FUJI ROCK FESTIVAL 、GREENROOM FESTIVAL、RISING SUN ROCK FESTIVAL、Sunset Liveなど日本全国の大型フェスをはじめ、アジア諸国でのライブも積極的に行う。

音楽で自己表現をしたいと思ったきっかけはなんですか?
昔から勉強など数字で物事を測られる環境にいましたが、中学生でギターを始めてからは、自分の音楽を身近な人が心から「いいね」と言ってくれることに魅力を感じるようになりました。「音楽をやっている方が精神的にいいんじゃないか」と思い、高校を中退して音楽の道に行こうと決めたのが自分の転換期です。
人前で演奏した時に褒められたことで、もっと人を喜ばせたい、もっと好きなことを突き詰めたいと思いましたね。単に音楽が好きなだけではなく、「作りたい」「たくさん人を喜ばせたい」という情熱が大事。親には反対された時期もありましたが、その姿勢を見て応援してくれたのかなと。
最終的に「自分がどんな音楽を作りたいのか」を明確にすることが重要で、そこにたどり着く方法はひとつではないんです。
人前で演奏した時に褒められたことで、もっと人を喜ばせたい、もっと好きなことを突き詰めたいと思いましたね。単に音楽が好きなだけではなく、「作りたい」「たくさん人を喜ばせたい」という情熱が大事。親には反対された時期もありましたが、その姿勢を見て応援してくれたのかなと。
最終的に「自分がどんな音楽を作りたいのか」を明確にすることが重要で、そこにたどり着く方法はひとつではないんです。
どのようにして、感性を磨いたり、作品を作り上げていますか?
映画や美術館などを観に行って、同じ「アート」という枠組みの中でも別のカテゴリーに触れています。ミュージシャン同士よりも、異業種のものづくりをしている人や表現者と話しをする方が刺激になるんです。
感覚的なことから実務的なことまで根掘り葉掘り聞いて、それを音楽にどう変換できるかをインプットしておくと、不思議とスッとアイデアが湧いてきたり。逆に、時間をかけて生み出したアイデアに愛着が湧きすぎると完成を妨げることもあるので、必要ないものは削っていく。
音楽は聴き手にとってひとつの“塊”として届くものだからこそ、俯瞰して全体を見渡すことを大事にしています。
感覚的なことから実務的なことまで根掘り葉掘り聞いて、それを音楽にどう変換できるかをインプットしておくと、不思議とスッとアイデアが湧いてきたり。逆に、時間をかけて生み出したアイデアに愛着が湧きすぎると完成を妨げることもあるので、必要ないものは削っていく。
音楽は聴き手にとってひとつの“塊”として届くものだからこそ、俯瞰して全体を見渡すことを大事にしています。
「自分らしさ」とはなんだと思いますか?
僕の音楽には「揺らぎがあるね」と言われることが多いです。AIでは生み出せない、微妙なズレや歪みが人を心地よくさせるのだと思います。
今回の作家・澁田 大輔さんの「昼寝」のスカーフにも似たものを感じていて、絶妙なバランスの色使いに惹かれました。あとは、自分らしさって、邪念無しに「何も考えないこと」なのかもしれません。周囲の視線やビジネス的な視点によって、自分らしさが制限されることもありますし、時には「趣味でやっていた方が純粋なのでは」と思う瞬間もあるんです。
本来アートは感覚的なものなので、お金に変換していくこと自体、どこか無理をしているのではないかと考えることもありますね。
今回の作家・澁田 大輔さんの「昼寝」のスカーフにも似たものを感じていて、絶妙なバランスの色使いに惹かれました。あとは、自分らしさって、邪念無しに「何も考えないこと」なのかもしれません。周囲の視線やビジネス的な視点によって、自分らしさが制限されることもありますし、時には「趣味でやっていた方が純粋なのでは」と思う瞬間もあるんです。
本来アートは感覚的なものなので、お金に変換していくこと自体、どこか無理をしているのではないかと考えることもありますね。
|Credit
Photography: Mai Kise
Hair & Make up : Narumi Tsukuba(Maho Aikawa)
Interview: Chiho Hashimoto
Direction : Aya Satake

シルクスカーフ「昼寝」
¥24,200(+tax)
澁田 大輔 / Daisuke Shibuta
(ともにー|和歌山県)
1998年生まれ 滋賀県在住 2017年から『やまなみ工房』に在籍 元々は紙を切って大好きな扇風機のプロペラ作っては眺めることが好きだった彼だが、職員の書く字を真似たり、窓に指で文字をなぞられたりする様子から、英字新聞をお渡しすると画用紙に模写されたことが絵画に取り組まれるきっかけとなった。英字の他数字の作品も多く、描かれるときは、一切の迷いや躊躇は無く、あっという間に描き終えられ、勢いや力強さが英字や数字の書体にも表れている。文字は色を変えて筆やペン、時には指を用いて何度も上からなぞられることが多く、より作品に深みをもたらしている。最近は文字だけでなく、人物や自分の好きなものを絵にされる作品も生まれ、クールな作風と合わせて彼独特の感性が作品にも反映されている。